ちえママのミニマル的シニアライフ

60代の暮らし・老後・年金・お金やらゆる~く語ってますます。

この世からの退場を覚悟した日(後編)


先日は生意気にも「前編」として、

病気発症~入院までのお話でした。

 

今日は「後編」です。

入院~退院までの不安・感動・驚愕

そして、同室になったお2人が凄かったお話です。

 

【ご注意】 

見出し1は、またまた「御下(おしも)」の話です。
すみません「苦手」「嫌い」等の方は
見出し2よりお読み下さいね。

 

1.排泄問題 

入院しても酸素吸入等が必要な重病人ではないので、

排尿のための管は付けないです。

 

なので選択肢は3つ。

①車椅子で介助されながらトイレに行く

②ベッドの横にポータブルトイレを置く

③オムツ

座れないので①と②はもはや論外。

私が選べるのは③のみの1択。

 

オムツは看護師さんがとても上手に対応してくださる。

私が看護師さんを呼ぶボタンを押すのは、この時だけ。

2日目の午後あたりから、看護師さんもわかってくださり、

始めは「どうされました~(^^♪」と聞かれてたのが、

呼ぶと準備万端で病室に来てくださり、

目配せだけで、ニコニコと対応していただけました。

お若い看護師さん達が昼夜問わず対応してくれました。

もう、頭が下がります。

 

病院のオムツはとてもよく出来ていて、

2回~3回は大丈夫と言われましたが、

気持ち悪いので、1回毎に替えてもらいました。

1日で6回~7回くらい替えてもらいました。

 

話はそれますが、

介護施設等で替える時間が、

施設の都合で決まっている場合がありますが、

これは介護される側にすれば、

人間の尊厳を著しく傷つけていると思います。

 

この経験から、

介護で一番大変なのは、排泄だと切に実感しました。

 

介護する方は深夜や早朝関わらず起こされることになります。

また、介護される方はその度に気を使います。

そして「小」だけではありませんから・・・ね( ;∀;)

双方ともに凄いストレスがかかると思います。

私に介護は出来ないと思いました。

 

私もオムツに抵抗が無いわけではありません。

仕方ないと覚悟して、信頼する看護師さんにゆだねました。

しかし、介護者がいて少しでも歩けると、

トイレでしたいのが人情。

だけどこの方法は、介護者にとってオムツ以上に大変な気がします。

 

ちなみに、寝たきりになった場合

その排泄問題の解決方法として、

「自動排泄処理装置」というものが、福祉用具であります。

自宅介護の場合は便利だと思います。

ただ、ご本人が嫌な場合は無理強いできないかも・・・。

 

3日目の午後から車椅子でトイレに行けるようになりました。

もちろん、その時も看護師さんに車椅子を持ってきてもらい、

トイレまで連れていってもらいます。

 

まだフラフラしているので、

用を足した後は「呼び出しボタン」を押して、

看護師さんにパンツとパジャマを上げていただく必要がありました。

 

でも、トイレに行けることが嬉しくて、

1人で出来るって凄いことなんだ!と思いました。 

2.入院で必要な物 

私は急な入院でしたが、

以下、必要な物は病院がすぐに用意してくれました。 

・パジャマ(レンタル)

・コップ(ストロー付き)

・はし、スプーン、フォーク

・ティッシュボックス

・除菌シート

・歯ブラシ

・歯磨き粉

・コップ

・タオル

・バスタオル

・オムツセット

  

多分、入院セットというものが準備されているのだと思います。

パジャマ、コップ、ティッシュ、タオルはすぐにいるものですから、

とても助かりました。

 

あと、必要な物

・履き物(スリッパ・靴)

・下着

・スマホの充電器

・メガネ(必要な方)

・常用薬(必要な方)

・2000円程度の現金(冷蔵庫等使う場合はチャージするお金が必要)

 

病院は新型コロナの感染予防のためだと思いますが、

全ての入院患者への面会は禁止されていました。

患者の身の回り品を持ってきた場合は、

家族でもナースステーションに預けて

看護師さんが病室に持ってきていただくという仕組みでした。

 

なので、携帯電話は絶対に必要です。

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3.看護師さんと同室の方々の神対応!

携帯電話をかけたかったのですが、

通常、病室での携帯電話は禁止のはず。

でも、私は身動き出来ないため、携帯電話ブースまで行けない。

 

看護師さんにダメもとで「病室での携帯電話はダメですよね?」と聞きました。

看護師さん「面会も禁止の中で、ダメですとは私はとても言えないです。」

同室のAさん「大丈夫ですよ!かけてください」と声をかけてくれました。

同室のBさんも「そうそう、遠慮せんでいいよ~!」と。

 

病室は4人部屋でした。

1ベッド空いていたので、私を含めて3人。

感染予防のためカーテンをきっちり閉めていたので、

Aさん、Bさんとは一度も面識は無く、

話もしていませんでした。

 

看護師さんと同室のお2人の神対応で、

私は病室で携帯電話が使え、

家族と話しが出来ました。

本当に良かった。

感謝しかありません!

4.食事が美味しくて涙が出る

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3日目からベッドを少し上げてもめまいと吐き気がましになりました。

ようやく、食事をする気持ちになりました。

食事の前にお茶を用意してくださり、

食事は看護師さんがベッドまで運んで、

食器の蓋を取り、スプーンとフォークを食べやすい位置にセットしてくださり、

もう、至れり尽くせり。

 

久しぶりの食事なので、1割ほどしか喉に通らなかったけど、

美味しいと感じました。

座れること、食事が出来ること・・・嬉しくて涙が出ました。

ホッとしたのかもしれません。

5.あっ、座ってはる

看護師さんは日勤と夜勤の2交代制でした。

日勤の看護師さんは毎日午前7時頃

ベッドまで来てくれて

「今日担当させていただきます○○です。よろしくお願いします。」と挨拶され、

帰りは「今から夜勤の担当と変わります。今日はありがとうございました。」と挨拶されます。

夜勤の看護師さんも同じく毎日挨拶に来られます。

「よろしく」も「ありがとうございました。」も私の方なのに。

 

看護師さん達はいつも元気に笑顔で接してくれました。

ある看護師さんは「笑うのは免疫力アップになりますからいいですよ~!

ドンドン笑いましょう」といつも朗らかでした。

 

そして、私がベッドに座っているのを見て、

「あっ、ちえママ(仮)さん座ってる~!凄い!」と喜んでくれました。

私も「(* ̄▽ ̄)フフフッ♪」と鼻高々に笑ってしまいました(笑)

6.車椅子に乗る

ここまで来たら、次は車椅子に挑戦!

小鹿のように(すみません、こんなに可愛くはないです)足プルプルしながら、

車椅子に座ることに成功!

看護師さんから「凄い!やりましたね!」と言われ、

単純に嬉しい。

私は褒められて伸びるタイプなんです(^-^)

7.優しい言葉がけがプレッシャーに

ただ、ここまで来るのに看護師さんの言葉がけが、

絶妙なタイミングであったのです。

「頭だけ動かすのもリハビリになりますよ」

「そろそろ座れますよ~」

「明日の耳鼻科の検査は車椅子で行ければいいですね(^-^)」

そして次は「そろそろ歩いてトイレに行けますね~」

 

言葉がけの度に私はそれに向けて頑張りました。

看護師さん、患者のモチベーションを上げるのとても上手なんです!

 

私も家に帰ったら、その技を使おうと思いました笑(*^-^*) 

8.歩ける!

そして、4日目の午後からようやくよろよろしながらも歩けました!

というのも、午前の診察で主治医から「明日、退院できます!」と

笑顔で言われました。

私、まだ点滴しながら、そして車椅子で診察を受けている状態なのに?

退院?

 

主治医「点滴も今夜までです。明日は歩いて帰れますよ(^-^)」

もはや、有無を言わさない励ましに言葉が出ません^^;

 

と、いうことで「歩く練習しなくては!」というプレッシャーが、

私を歩かせてくれました。

 

歩いて行く2回目のトイレから介助なしで行けました(;'∀')

何という"自由!"

何という"開放感!"

入院中に辛かったことは、症状はもちろんですが、

同じくらいトイレ問題は重要でした。

 

ずっとお世話いただいた看護師さんには一生頭が上がりません。

9.同室の方々の強さと優しさ

同室の2名の方のメンタルが凄かった。

Aさんは足の骨折、Bさんは手首の骨2本と足の骨折で入院されていました。

 

Aさん(50才くらい)

私の事を凄く心配してくれていたので、

もうすぐ退院の方だと思っていたら、

なんと私より4日早く入院されただけ。

階段を踏み外して、折ったばかりでした。

お話をしていたら現役の看護師さんでした。

看護師さんて、どんな時でも患者に寄り添う姿勢が、

凄いなと思いました!

 

Bさん(70才くらい)

看護師さんと話していても、

リハビリの方と話しをしても、

テレビを見ても、

いつも笑っていました。

 

私は入院当日と翌日はそんなBさんと同室になったことが嫌でした。

静かにして欲しかったからです。

 

だけど、私の体調が良くなってきて、

Bさんと話をすると器の大きさに驚きました。

 

骨接は家でこけたのが原因でした。

5月の初めに3本も骨を折って、

来月退院後は家に帰れずリハビリ病院へ転院されるとのこと。

でも、Bさんは明るく

「しゃあない、しゃあない(仕方がない)」

「骨くらい折れても、また歩けたらええ」

「ここまで生かされて、それだけでええ。ほんまやで」

と笑わず元気に話をしてくれました。

ピアノの先生で今でも教えてらっしゃるそうです。

 

お2人に退院する話をさせて頂いた時、

すぐに「おめでとう!良かったですね」と言われました。

そして、カーテンを開けて3人初めて顔を合わせました💕

 

顔を見ながら話をするというのは大事だなぁとつくづく感じました。

そして、お2人の強さを見習う!と心に誓いました。 

10.【重要】高額療養費制度の申請を忘れないように

ご存知だと思いますが、

健康保険には「高額療養費制度」があります。

 

会社の健康保険でも、国民健康保険でも同じです。

入院などで医療費が高額となる場合、

自己負担の限度額が適用されます。

 

収入と年齢で限度額は変わりますが、

ご参考までに資料を貼付します。 厚生労働省資料より抜粋f:id:Freelife-chiemama:20200615164432j:plain

 例えば

年収370万円以下の場合

自己負担額(月額)は57,600円となります。

総医療費100万円であれば、自己負担額は3割の30万円ですが、

限度額の57,600円が自己負担額となります。

 

退院後でも申請は可能ですが、

いったん自分で支払う必要があります。

入院費用が高額になりますと、経済的負担が大きくなりますので、

先に申請しておき、退院時には減額後を支払う方法がいいかと思います。

11.まとめ

人が生活していく上で普通だと思っていることが、

本当は凄い奇跡の中で生活していると思いました。

1つの神経が炎症しただけで、

自分の今までの生活が一変するのです。 

 

そして、1人で生きていくのは、

かなりリスクが高いこともわかりました。

 

1人暮らしの方は、高齢者だけでなく、若い方も

いざという時に助けてくれる人との繋がりを大事にしましょう。

 

また、1人暮らしの方を心まで1人にしないように、

心掛けていきたいと思います。

 

ここまでお読み頂きありがとうございました!感謝(^-^)