ちえママのミニマル的シニアライフ

60代の暮らし・老後・年金・お金やらゆる~く語ってますます。

胃がんの手術を受けない選択


母(93歳)の胃カメラの結果は「胃ガン」でした。

大きさは3センチほど。切除するなら手術が必要です。

内容は胃も切除することになります。

無理です・・・93歳の母の身体が耐えられるとは到底思えません。

 

高齢で胃がんになることは珍しくないそうです。

今、母は食欲もなく、水分もほとんど摂らないのです。

そのために検査だったんですけどね。

 

胃がんの手術はしない、治療もしない、延命措置もしない、

そんな時、本人の身体がどんな状態になっていくのか、お医者さまが大事な話をしてくれました。

なのでその話を少し載せます。

お医者さまの話胃がんのせいか、老衰のせいか、わからないけど、無理しなくていいですよ。食べたくなければ食べなくていいんです。飲みたくたければ飲まなくていいんです。1日でも長生きして欲しいと点滴(栄養)を入れる方もおられるけど、本当は何もしないことがご本人が一番楽なんですよ。ただ、このままだとあと半年もたないかな。

 

・・・えっ、先生、今なんと! 半年持たない?

 

医師「食べなかったら、そうなりますよね。水分をあまり摂らなかったら、意識障害もでると思うけど。心配しなくてもご本人はその方が楽だから」

私「らく・・・なんですか?」

医師「もう、お年もお年だから、胃がんが先か老衰が先か、という状態だから自然が一番いいんですよ。痛みとかはもちろん取ってあげないと、ね。

もしもね、この胃がんの大きさが30代や40代の若い人がなっていたら、食欲が落ちるということはないんですよ。

普通にたべれるの。そしたらガンも成長してリンパに転移したり、腹水が溜まったりとそれは本当に苦しいことになるんですよ」

 

高齢者はガンの進行も遅いと聞くけど、そういうのもその理由の1つなんでしょうね。

 

そして、ここの病院は緩和ケア病棟もあるのです。

最終的にお世話になるかどうかわからないけど、

お医者さまが緩和ケア病棟に移る時スムーズにできるということで、今から相談しておくことを提案してくださいました。

もちろん、相談日の予約をしました。

 

予約するのに患者さんが少なくなった待合室で1人でポツンといるとき

不意に涙が出てきました。自分でも驚きました。

 

覚悟はしていましたし、

ガンという病気は逝くときまでの時間をもらえるから、少しでも母の希望を叶えられるものは叶えてあげられる、そして最期を看取ることが出来る・・・と思っていました。

だけど、いざ、現実になると考えるより先に身体が反応したようです。

 

今は、一日一日を大事に過ごすことを第一に考えています。

子供・孫・ひ孫たちも時間の許す限り一緒にいようと思っています。

また、泊まりは無理だけど、京都の素敵な場所にも連れていってあげようと思っています。

 

93歳と聞けば、人は「もう十分ですよね。天寿を全うされましたね。」と言ってくださると思います。

ただ、私は今は亡き祖母の言葉が耳にずっと残っています。

「ちえちゃん、私は92歳やけどな気持ちは若いんや。心まで老いてないねん。そやから死ぬのはやっぱり怖いねん。そんなもんやで。」

祖母が寝たきりになってた時に聞いた言葉です。

その1か月後に祖母は逝きました。

 

祖母は自分の子供にはいつも「ありがとう。ありがとう。」と言ってて、本音は語れなかったかもしれません。

孫の私には気兼ねなく話が出来たのかもしれません。

 

母も祖母と同じように感じているかもしれません。

なので、孫やひ孫に会って、もし、話たいことがあれば誰かにいっぱい話て欲しいと思っています。