目も耳も悪く、自力歩行も出来なくなった高齢者にとって、
「生きがい」とか「趣味を持つ」とか言ってもどうすればいいのでしょう。
そんな考えをしていた中での出来事です。
特養でほぼ寝たきりの母
特養に入所している母(93歳)、先月から食欲がなくなり、原因を調べるために検査をしたところ胃がんがみつかりました。
手術をどうするか聞かれましたが、もう高齢なので身体を切るなんてできない、そのため延命措置もしないことに決めていました。
ただ、もしもの時のために病院では緩和ケア病棟の予約をさせて頂きました。
それまでは特養で暮らします。
水さえも飲めなくて、腎臓も弱ってきてしまいひょっとしたら1月末まで持たないかも・・・という状態になっていました。
母は自然と横になって眠ることが多くなり、ベッドや車いすに座る気力もないようです。
私と妹はもしもの時の覚悟までしました。
家族とのふれあい
その間に叔母や従姉に伝え、姪や娘家族も皆、心配して面会に来てくれました。
ひ孫(6才男児双子)に会えた時は本当に嬉しそうにしていました。
子供達の忖度ない態度、母が元気だった頃と同じように話かけ接して通常の生活が戻ったてようでした。
食欲が!
すると、なんということでしょう!(*^^)v
水さえも喉を通らなかった母に食欲が戻ったのです。
と、いってもおうどん程度ですが、一人前を食べれて、水分も摂れる状態になっています。
子供の力
家族と過ごしたのが良かったのか?
子供達から生きるエネルギーを得たのか?
私は子供達がもっている活力だと思えました。
若さというのは人々に活力を与えてくれるのだと本当に感じます。
人とのふれあい
私は最近まで、高齢者に大事なのは「生きがいを持つ」「趣味を持つ」「社会とのつながりが大事」などいろいろ考えていました。
しかし、一番活力が出るのは若い人との交流、特に子供達と接することは一番良いと思い知らされました。
まぁ、中には子供の声がうるさいなどと言われる方もおられますが、それは付き合いの無い知らない子供だと思います。
実際に仲良くなれば彼らは本当に楽しくと面白い。
ジェネレーションギャップ
子供だと侮るなかれ、彼らは生まれながらにしてPC・タブレット・スマホがある世代、コンピューターの扱いなど調べなくてもわかるのです。
すごい世代です。
母にもひ孫たちの成長した姿を見てもらいたけれど、そこまでは無理です。
だからこそ、彼らの話を聞ける時に楽しく聞きたい。
私はそう思っています。
母にこれほどの力を与えてくれる子供達を見ていると日本の将来も捨てたものじゃないと、高齢者の一員である私は確信し頼もしくそして嬉しく思いました。
ジェネレーションギャップという言葉もあるけれど私はそんなものはあって当たり前、ただ、お互いに話が出来れば自然と理解できると感じました。
母とひ孫との間で垣間見たひと時でした。
まとめ
介護と言っても私の場合は、1人暮らしの母が倒れる2年前に実家の近くに引っ越し、夕食や家事を手伝う程度でした。
要介護になってからは特養さんにお世話になっています。
在宅で介護されている方々は時間も体力も気力も大変だと思います。
今回、感じたことはあくまでも私の個人的に感じたことで、一人一人いろんな思いを抱えていると思います。
ただ、辛い時は「つらい」「助けて」と言える環境が必要だとは思っています。